アル・ヒラル、ブラジル人FWチアゴ・アルベスの清水移籍を発表

サウジ・プロフェッショナルリーグ(1部)のアル・ヒラルは3日、所属するブラジル人FWチアゴ・アルベス(24)がJリーグ1部の清水エスパルスへ移籍することを発表した。

こちらがアル・ヒラルの英語版アカウントによるツイート。契約形態はローンとなった模様。

チアゴの移籍について以前書いた記事はこちら。やはり契約形態はローン移籍。ムリキ(元東京)やおそらく今後移籍するであろうドウグラス(アル・アイン)のように外国人枠から漏れ、”早く売りたい”という中東クラブの意図がはっきりと現れた移籍となった。

かつてKリーグを震撼させたアタッカーという点で期待出来るとは思うが、個人的に1番の関心事は全北が手を引いた最大の原因とされるチアゴのレンタル料。チアゴが2015年に城南FCからアル・ヒラルへ移籍した際に発生した移籍金は神戸に加入した元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(31より高い約400万ドル(4億4000万円)。ヒラルでは既に戦力外扱いだったものの、果たしてどのくらいの額だったのだろうか。

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清水が獲得に動いている”チアゴ・アルベス”とは?

清水エスパルスが獲得に動いているとされるアル・ヒラルのブラジル人FWチアゴ・アルベス(24)。彼は一体どんな選手で、どのようなキャリアを歩んできたのか。詳しく解説します。

1 2015年にペナポレンセSCから浦項スティーラーズへ移籍

2011年にブラジルの名門サントスFCでデビューしたチアゴ・アルベスですが、サントスで出場したのはたったの9試合のみ。以降はブラジルの中堅クラブでレンタル移籍を繰り返します。そしてペナポレンセ在籍中の2015年、韓国の名門浦項スティーラーズへ移籍。当時の浦項はファン・ソンホン氏(現FCソウル監督)の意向で外国人補強に消極的な姿勢がとられており、いわば「掘り出し物があれば」的な補強として考えられていました。実際浦項では途中出場が多く、25試合4ゴールと無難な成績を残します。

2 2016年に城南FCへ移籍。大ブレイクへ

チアゴ・アルベスは2016年、浦項での活躍が目に留まった同リーグの城南FCへ移籍します。城南FCでは主力選手として大ブレイクし、19試合13ゴールと大爆発。当時の得点ランキングトップを走る活躍を見せます。この活躍には現地の関係者も驚き、「Kリーグ最大のサプライズ」として大きく報じられました。

3 移籍を巡るドタバタ劇

城南FCの大エースとして活躍したチアゴ・アルベスですが、城南加入から僅か半年後の2016年7月、突然UAE1部リーグのアル・ワフダへ引き抜かれます。韓国メディアにて報じられた移籍金は300万ドル(約3億円)。当時のUAEメディアでは彼がアブダビの空港に降り立ち、クラブのタオルマフラーを高々と掲げた写真、メディカルチェックを受ける写真などが次々と投稿されました。

ところが翌月、今度はサウジアラビア1部リーグの名門アル・ヒラルが「チアゴ・アルベスの獲得に成功した」と発表します。

サウジアラビアメディアによると、

彼の保有権は城南FCではなく、浦項へ加入する前に在籍したペナポレンセSCにあった。

とのこと。この事実はアル・ワフダ、城南FC側も把握していなかったとの噂もあり、当時のアジア移籍市場は騒然となりました。結局チアゴはアル・ワフダより100万ドル高い移籍金400万ドル(約4億4000万円)、3年契約でアル・ヒラルへ移籍します。
※その後、得点源を失った城南FCは一気に低迷。クラブ史上初の2部へ降格することに..

4 サウジでの不調。韓国復帰へ??

アル・ヒラル移籍を果たしたチアゴ・アルベスですが、サウジアラビアリーグでは全く活躍出来ず、僅か3ヶ月間の間で戦力外扱いのレッテルを貼られます。監督が元横浜マリノスのアルゼンチン人指揮官ラモン・ディアス氏(57)に代わってからはUAEリーグで破竹の勢いを見せていたシリア代表FWオマール・ハルビン(23)を獲得。チアゴは登録外となり、クラブから移籍先を探すよう求められることに。”活躍出来なかったら徹底的に干す”中東クラブの特徴ですね。

その後、自身が名声を掴んだ韓国クラブへの移籍話が浮上。韓国メディアからはエースのブラジル人MFレオナルド(30)をUAE1部リーグのアル・ジャジーラへ引き抜かれた全北現代が有力候補として挙げられます。ただ当初フリーと思われていましたが、後に「チアゴはまだアル・ヒラルと契約しているのでは?」との疑念を韓国メディアが報道。結局定かではないまま時は流れ、全北は利き足、ポジション共にチアゴと共通するブラジル人FWマゾーラ(27・元浦和)を中国2部クラブから獲得。以降チアゴの話題はどのメディアからも報じられなくなりました。

5 チアゴは清水で活躍出来るのか?

チアゴ・アルベスは180cmと長身で左利きのストライカー。”180cm”ですが、サイズを生かしたプレーよりもドリブル突破を得意とするタイプの選手です。左足のキックは正確で、浦項、城南FC在籍時代はセットプレーのキッカーも務めていました。

一方継続的に安定したパフォーマンスを披露しているかに関しては大きな疑問が残ります。結局彼が活躍したのは城南FCでの1年だけ。その1年が”圧倒的”だったのは事実ですが、過剰な期待をするのは酷なのでは?と思います。

個人的には彼を城南時代の「ストライカー」よりも浦項加入時の際に紹介された「アタッカー」とみなした方が良いかもしれません。アル・ヒラル時代はゴールのみを求められて苦しんだ感がありますが、元々の彼はアタッカー。局面打開力には定評があるので、右サイドからのカットインからのチャンスメイクに期待したいところです。