「タイ代表講座」〜今のうちから相手を知って万全な体制で応援しよう!〜

3/28(火)に行われるW杯アジア最終予選、日本代表vsタイ代表。今回も戦いの前に「タイ代表は現在どういう状態なのか?」を紹介したい。

タイ代表のここまでの戦い振りは?

サウジアラビア 1-0 タイ

タイ 0-1 日本

UAE 3-1
(得点者 : タナー・チャナブット)

イラク 4-0 タイ

タイ 2-2 オーストラリア
(得点者 : ティーラシン・デーンダー×2)

0勝1分勝5敗 (グループ6位)

東南アジアでは頭一つ抜けつつあるタイだが、アジアでは苦戦の連続。ホームのオーストラリア戦では価値ある勝ち点1を獲得したものの、独特のリズムを持つ中東チームとはここまで全敗。不甲斐ない戦い方に終始している。

今年に入ってからは「タイのジーコ」ことキャティサック・セーナームアン監督(43)に退任の可能性が浮上。契約面で協会側と対立し、一時は修復不可能かと思われたが、最終的に1年の契約延長を結ぶことで合意した。国民と選手にカリスマ性を持つキャティサック氏の残留はタイ代表にとって追い風といえるだろう。

「タイのジーコ」ことキャティサック・セーナームアン監督(43)。ニックネームは”ジーコのようなカリスマ性がある”ためにその名がついたとのこと。
※個人的にはメルボルン・シティのオーストラリア代表FWティム・ケーヒル(36)によく似ていると思っている。

今回のタイ代表のメンバーは?

そんなタイ代表のメンバーはこちら。昨シーズンのタイリーグ王者、ムアントン・ユナイテッドから9名が選ばれているが、前回の日本戦に出場し、正確な左足を持つことで知られる主将のDFティーラトン・ブンマタン(27)は累積警告で欠場。また同じく前回の日本戦に出場したMFサーラット・ユーイェン(24)も負傷により欠場が決定。真新しい新戦力も特になく、日本としては前回よりは戦いやすくなった印象だ。

・GK

シンタウィチャイ・ハタイラタナクール(34) / スパンブリーFC

カウィン・タマサチャナン(27) / ムアントン・ユナイテッド

チャニン・サエイア(24) / チョンブリーFC

・DF

トリスタン・ドー(24) / ムアントン・ユナイテッド

ナルバディン・ウィーラワットノドム(22) / ブリーラム・ユナイテッド

コラヴィット・ナムウィセット(30) / ブリーラム・ユナイテッド

ピーラパット・ノトチャイヤ(24) / ムアントン・ユナイテッド

プラトゥム・チュトン(33) / チェンライ・ユナイテッド

アディソン・プロムラック(23) / ムアントン・ユナイテッド

プラビンワット・ブーンヨン(27) / バンコク・グラスFC

・MF

チャナティプ・ソングラシン(23) / ムアントン・ユナイテッド

クルークリット・タウィカン(26) / ムアントン・ユナイテッド

ポックロー・アナン(26) / バンコク・ユナイテッド

モンコル・トッサクライ(29) / ムアントン・ユナイテッド

プラキット・ディープロム(29) / チョンブリーFC

シャリル・シャピュイ(25) / スパンブリーFC

ジャクラパン・ケオプロム(28) / ブリーラム・ユナイテッド

ワッタナ・プライヌム(27) / ムアントン・ユナイテッド

ヌルル・スリヤンケム(25) / チョンブリーFC

・FW

ティーラシン・デーンダー(28) / ムアントン・ユナイテッド

アディサク・クレイソン(26) / ムアントン・ユナイテッド

シローチ・チャットーン(24) / ウボンUMTユナイテッド

警戒すべき選手は?

もうおなじみかもしれないが、タイ代表の警戒すべき選手を6人挙げてみた。

カウィン・タマサチャナン(Kawin Thamsatchanan)

ポジション:GK
年齢:27
所属:ムアントン・ユナイテッド

タイ代表の絶対的守護神。若くして名門ムアントン・ユナイテッドの正GKを任され、負傷期間を除くほぼ全ての試合に出場。また27歳ながら既に代表キャップは50を超える。

タイ人選手としては182cmと大柄で、近年ムアントンが取り組んでいるパスサッカーにも対応出来る足元の技術も兼ね備えた現代的GK。最近では海外挑戦の噂も聞こえており、日本戦は海外スカウトへ絶好のアピール機会と位置付けているだろう。外国人CBのいない代表チームで孤軍奮闘し、夢を切り開けられるかか。

トリスタン・ドー(Tristan Do)

ポジション:DF
年齢:24
所属:ムアントン・ユナイテッド

豊富な運動量を誇る右SB。フランス・パリ出身のフランス系タイ人で、ユース年代はストラスブール、プロ入り後はロリアン、アジャクシオなどでプレー。アジャクシオ在籍時の2014年にBECテロ・サーサナFC(現ポリス・テローFC)に加入し、現在は名門ムアントン・ユナイテッドで活躍している。

フランス系ならではエレガントなプレーはなく、抜群のスピードと豊富な運動量で右サイドを支配する”長友的”なスタイルを誇る。クロスの質もまずまずで、先日行われたACL鹿島戦では決勝点の起点となるクロスを上げ活躍した。日本戦ではプレースタイルが似ている長友選手とのガチンコ対決に期待したい。

シャリル・シャピュイ(Charyl Chappuis)

ポジション:MF
年齢:25
所属:スパンブリーFC

後述するチャナティプと並ぶ「タイ代表のアイドル」。スイス出身のスイス系タイ人で、グラスホッパー・ユース時代にはスイスの年代別代表に何度も選出。U-17スイス代表として挑んだFIFA U-17W杯2009では後にスイス代表となったMFグラニト・ジャカ(24・アーセナル)、FWハリス・セフィロヴィッチ(25・フランクフルト)らと共にレギュラーメンバーとして優勝に貢献。「国別代表の世界大会で優勝した歴代唯一のアジア人男子サッカー選手」として知られている。

U-17スイス代表では主にCBや守備的MFとしてプレーしていたようだが、2014年にタイ代表を選択して以降は持ち前の攻撃センスを生かして前めのポジションで起用される機会が増えた。広い視野を生かしたゲームメイク力、正確な長短のパスには気をつけたい。

チャナティプ・ソングラシン(Chanathip Songkrasin)

ポジション:MF
年齢:23
所属:ムアントン・ユナイテッド

おなじみ「タイのメッシ」。BECテロ・サーサナFCからムアントン・ユナイテッドへ移籍した昨シーズンは自身初となるリーグ優勝を経験。そして今夏には兼ねてからの夢であったJリーグ参戦(北海道コンサドーレ札幌)が決定。押しも押されもせぬタイの国民的スターだ。

元々は中盤を動き回りながら攻撃陣を活性化させる司令塔のようなプレーを得意としていたが、今シーズンのムアントン・ユナイテッドでは中国2部のクラブへ移籍したブラジル人FWクレイトン・シウヴァ(30)の代役として左WGとして起用されており、よりゴール前でプレーする機会が増加。本格的に「タイのメッシ」として躍動しつつある。代表チームでは依然としてセントラルMFを任されそうだが、攻撃力の高まった鋭い飛び出しには警戒したい。

ティーラシン・デーンダー(Teerasil Dangda)

ポジション:FW
年齢:28
所属:ムアントン・ユナイテッド

先日タイリーグ通算100ゴールを記録したタイ代表の絶対的ストライカー。その実力はユース年代から高く評価されており、2007-08シーズンには当時オーナーを務めていたタイの政治家タクシン・チナワット氏の影響でマンチェスター・シティに加入(公式戦出場はなし)。2014-15シーズンにはスペイン1部のアルメリアにも在籍した経歴を持つ。

181cmの長身を生かしたポストプレーだけでなく、ドリブルやテクニックにも長けた万能ストライカー。クラブではニューカッスル・ユナイテッドなどで活躍した元U-21スペイン代表FWシスコ(30)と役割が重なる場面が多く見受けられるものの、代表チームでは彼の出来が結果に大きく左右される。”エース”としてチームを勝利に導けられるか。

シローチ・チャットーン(Siroch Chatthong)

ポジション:FW
年齢:24
所属:ウボンUMTユナイテッド

タイ代表の秘密兵器。184cmの長身、タイ人としては破格の身体能力を誇り、ゴリゴリとしたドリブル突破でゴールをこじ開ける「タイのフッキ」。

まだまだ荒削りな部分が多いものの、スーパーサブとしての威圧感は抜群。苦しい時間帯の投入が予想されるだけに、日本としては早くプレースタイルを掴みたいところだ。

日本代表の戦い方は?

タイはシャピュイ、チャナティプらを中心に後方から丁寧にパスを繋ぐサッカーで攻めてくると予想。日本としては彼らが自国リーグで体感したことのない早さでプレスを仕掛け、早い段階から彼らのリズムを崩したい。また身体能力でも日本は優位に立つので、セットプレーでの得点も果敢に狙いたい。

累積警告で欠場する主将のDFティーラトンの穴は同じムアントン・ユナイテッドのDFピーラパット・ノトチャイヤが務めそう。彼はムアントンでティーラトンがセントラルMFを務めた際は頻繁に左SBのポジションに入っており、代表でも大崩れはしないはず。日本としてはどちらかと言うと攻め上がる傾向が高い右SBのトリスタン・ドーの背後を狙いたいところだ。

後半終盤に投入されるであろうFWシローチ・チャットーンには要注意。日本守備陣が苦手とするゴリゴリタイプの選手であり、ゴール前での競り合いとファウルには十分注意が必要だ。

タイ代表FWティーラシン・デーンダー、史上初のタイリーグ通算100ゴールを達成

タイ1部リーグのムアントン・ユナイテッドに在籍するタイ代表FWティーラシン・デーンダー(28)が大記録達成だ。11日に行われたタイ1部リーグ、ナコンラチャシマーFCとの一戦に出場し、後半18分にチーム2点目となるゴールを記録。史上初のタイ1部リーグ通算100ゴールを達成した。

ティーラシン・デーンダーは181cmと長身ながら、豊かなテクニックとスピードを武器に多彩なゴールパターンを持つタイを代表するストライカー。2007-08には当時オーナーを務めていたタイの政治家タクシン・チナワットの影響でマンチェスター・シティに加入。14-15シーズンにはスペイン1部のアルメリアにも在籍した経歴を持つ。

タイでは2012シーズンに得点王のタイトルを手にしており、近年もムアントンのエースストライカーとして常に10ゴール以上を叩き出していたティーラシン。ACLや代表戦でもゴール量産を期待したい。

鹿島を撃破したムアントン・ユナイテッド、元Jリーガーのヘベルチを獲得

タイ1部リーグのムアントン・ユナイテッドは2日、サウジアラビア1部リーグのアル・シャバブ・リヤドからブラジル人FWヘベルチ(28)獲得を発表した。背番号は7番、契約期間は2年半とのこと。

ヘベルチはかつて草津、セレッソ大阪、仙台などで活躍した左利きのアタッカー。2012年に仙台を退団した後はタイ1部リーグのラチャブリーFCでストライカーとして大ブレイク。シーズンのリーグ得点王を獲得していた。

ムアントンは先日エースのブラジル人FWクレイトン・シウヴァ(30)が中国2部リーグの上海申鑫へ移籍。後釜となる外国人ストライカー獲得に動いていた。

元JリーガーのFWジョジマール、ポートFCへ移籍

タイ・プレミアリーグリーグのポートFCは21日、2部のアーミー・ユナイテッドからブラジル人FWジョジマール(29)獲得を発表した。

ジョジマールはかつてヴァンフォーレ甲府、愛媛FC、東京ヴェルディに在籍した経歴を持つ左利きのストライカー。昨シーズンは2部に降格したアーミー・ユナイテッドで孤軍奮闘。30試合に出場し、リーグ得点ランキング7位の16ゴールを記録していた。

ウボンUMTユナイテッド、キプロスのクラブからアルゼンチン人MFを獲得

タイ・プレミアリーグのウボンUMTユナイテッドは16日、キプロス1部リーグのアリス・リマソールからアルゼンチン人MFマリアーノ・ベリックス(27)獲得を発表した。

ベリックスは179cmで左利きの攻撃的MF。アルゼンチン出身ながら主にチリリーグで活躍。昨年8月にアリス・リマソールへ加入し、10番を背負っていた。

今シーズンからタイ・プレミアリーグへ昇格したウボンUMTユナイテッドは地元の元政治家がオーナーを務める富豪クラブ。かつて東京23FCなどで活躍した日本人MF山崎健太(29)、タイ代表としてW杯最終予選日本戦でも活躍したFWシローチ・チャットーン(24)らが在籍している。

鹿島と対戦のムアントン・ユナイテッド、所属するタイ代表MFが重傷

タイ・プレミアリーグのムアントン・ユナイテッドは18日、所属するタイ代表MFサーラット・ユーイェン(24)が全治5〜6ヶ月の負傷を負ったことを発表した。

サーラットは昨日行われたリーグ戦(vsスコータイFC戦で右足首を負傷。すぐさま元韓国代表MFイ・ホ(32・元大宮)と交代していた。

サーラットはムアントンだけでなく、タイ代表としても欠かせない中盤の要。ACLはもちろん、W杯3次予選で苦しい戦いを余儀なくされているタイ代表としても大きな痛手となった。

ムアントン・ユナイテッドのエース、中国2部リーグへ移籍

中国・リーグ1(2部)の上海申鑫は18日、タイ・プレミアリーグのムアントン・ユナイテッドからブラジル人FWクレイトン・シウヴァ(30)獲得を発表した。

クレイトン・シウヴァはゴール前での高い決定力が魅力のストライカー。BECテロ・サーサナ在籍時の2012年にタイ・プレミアリーグ得点王のタイトルを獲得。2014年から加入したムアントンでもエースとして活躍し、昨シーズンには2度目のタイ・プレミアリーグ得点王に輝いていた。

※昨日のリーグ戦でクレイトンのお別れセレモニーが行われた模様。

絶対的エースを放出したムアントンは穴を埋めるストライカー獲得に着手。噂ではサウジアラビア1部リーグのアル・シャバブ・リヤドを退団したブラジル人FWヘベルチ・フェルナンデス(28・元草津、C大阪、仙台)獲得に動いているとのこと。

青山選手のゴールでムアントンが勝利

今日行われたタイ・プレミアリーグ、ムアントン・ユナイテッド 1-0 スコータイFC。

ムアントンは後半7分に元日本U-23代表DF青山直晃選手(30)が先制ゴール。この一点を守りきり勝利した模様。(FKをヘディングでクリアした相手のちょうど目の前に青山選手がおり、運良く頭に当たったいわば”ラッキーゴール”)

この試合に挑んだムアントンのスタメンはこちら。

システムは4-3-3。タイ代表で不動の左SBの座を確立したDFティーラトン・ブンマタン(27)が組み立て能力を生かして中盤にコンバートされ、元々中盤でゲームを作る役割を担っていたタイ代表MFチャナティプ・ソングラシン(23)がよりゴールに近い位置である左WGへ。かつてニューカッスル・ユナイテッドなどで活躍した元スペインU-21代表FWシスコ(30)が1トップに入る布陣だった。

元鹿島のタルタはポリス・テローへ

タイ・プレミアリーグのポリス・テローFCは11日、同リーグのウボンUMTユナイテッドから元ブラジルU-18代表MFタルタ(27)獲得を発表した。

タルタは2007年に行われた仙台カップ国際ユースサッカー大会にブラジルU-18代表として出場したアタッカー。その後は2011年夏に鹿島アントラーズに加入。以降ジョインビレ、蔚山現代を経て、昨シーズンからタイに活動の場を移していた。

ムアントンがセリオ・サントス獲得。マリオはポリス・テローヘ

タイ・プレミアリーグのムアントン・ユナイテッドは8日、韓国Kリーグ1部の蔚山現代からブラジル/東ティモール人DFセリオ・サントス(29)獲得を発表した。

セリオはかつてイラン1部リーグのトラクトゥール・サーズィーやUAE2部のアル・シャアブCSCなどでのプレーした経験を持つ189cm、左利きのCB。東ティモール国籍も所持しているが、一連の東ティモール・スキャンダルでは処分された「7人のブラジル人」には名を連ねていなかった。

なおムアントンはセリオの獲得でスペイン人DFマリオ・アルバレス(35)を同リーグのポリス・テローFC(旧BECテロ・サーサナ)へ放出。マリオは先日行われたトヨタ・プレミアカップ2016、サンフレッチェ広島戦では所属する日本人DF青山直晃(30)と共にCBとしてフル出場していたが、3失点を許し敗戦。このパフォーマンスで首脳陣の評価を落としたか。