「UAE代表講座」〜今のうちから相手を知って万全な体制で応援しよう!〜

3/24(金)に行われるW杯アジア最終予選、UAE代表vs日本代表。お互いのメンバーが発表され、いよいよ代表ムードに突入すると思われるこの時期だが、対戦相手のUAE代表は今どのような状況に置かれているのか、どんなメンバーが日本に挑むのか。警戒すべき選手は誰なのか、これまでうやむやだった「UAE代表の姿」を理解し万全の知識を持って試合に挑むために、彼らの状況を今一度整理しておきたい。

UAE代表のここまでの戦い振りは?

      日本 1-2 UAE
    (得点者:アーメド・ハリル×2)
    UAE 0-1 オーストラリア
      UAE 3-1 タイ
    (得点者:アリ・マブフート×2,アーメド・ハリル)
    サウジアラビア 3-0 UAE
      UAE 2-0 イラク
    (得点者:アーメド・ハリル,イスマイル・マタル)

3勝2敗 (グループ4位)

アウェイ日本戦で大金星を挙げたUAE代表だったが、続くホームのオーストラリア戦で痛い敗戦。その後タイ戦で勝利するも、アウェイに乗り込んだサウジアラビアとの一戦で0-3と完敗してしまう。この敗戦はUAE国民の逆鱗に触れたようで、すぐさまメフディ・アリ監督(51)解任の噂がメディアを通じて流れたほどであった。

背水の陣として挑んだホームのイラク戦で勝利したものの、グループ4位は変わらず、いわば「首の皮一枚繋がった状態」。24日は日本にとっても”絶対に負けられない戦い”だが、UAEにとってはグループ生き残りをかけた、”絶対に、絶対に負けられない戦い”なのだ。

今回のUAE代表のメンバーは?

そんなUAE代表のメンバーはこちら。特筆すべきは2012年にロンドン五輪に出場したUAE代表19名のうち実に13名が選ばれている点。この世代は”UAE黄金世代”と呼ばれ、ユース年代からアジアにその名を轟かせていた。当時からロンドン五輪、そして現代表をメフディ・アリ氏が率いており、まさに「一貫指導体制」を貫いているといえる。

その他UAEを代表する名門クラブ、アル・アハリ・ドバイから8名、アル・アインから6名、アル・ジャジーラから5名が選出されている。

警戒すべき選手は?

もうおなじみかもしれないが、UAE代表の警戒すべき選手を7人挙げてみた。

イスマイル・アハマド(Ismail Ahmed)

ポジション:DF
年齢:33
所属:アル・アイン

UAE代表の守備陣を統率するベテランのセンターバック。生まれはモロッコで、2008年にアル・アインに加入。4年後の12年にUAEに帰化し、以降代表チームになくてはならない守備の柱として活躍している。

彼の最大の武器は191cmの長身を生かしたエアバトル。惜しくも準優勝に終わった昨シーズンのACL決勝では全北現代の”進撃の巨人”こと韓国代表FWキム・シンウク(197cm)と最後まで互角の強さを見せた。

圧倒的な高さに加え北アフリカ出身らしい足元の技術も兼ね備えるが、アジリティの低さが欠点。日本としては香川選手や原口選手ら機動力のある選手をPA内に侵入させ「ミスマッチ」を起こせば得点のチャンスはグッと高まるだろう。一方セットプレーではターゲットにされることが多い。吉田選手を中心に良いタイミングで合わせられないよう気をつけたい。

アメル・アブドゥルラフマン(Amer Abdulrahman)

ポジション:MF
年齢:27
所属:アル・アイン

UAE屈指のプレーメーカー。自陣深くでボールを受け、長短のパスで攻撃にアクセントをつけるUAE代表の”影の主役”的存在。

昨年の日本戦では守備的MFの位置に入り、守備陣と攻撃陣の橋渡し役として大活躍。その後は負傷に苦しんだものの、現在は回復。所属先のアル・アインで本来のプレーを取り戻しつつある。出場すれば厄介な選手になること間違いなし。個人的には高萩洋次郎選手との「プレーメーカー」対決が見たい。

アメルは3月20日、代表合宿中の負傷により代表メンバーから離脱することが発表されました。(記事はこちら)

オマール・アブドゥルラフマン(Omar Abdulrahman)

ポジション:MF
年齢:25
所属:アル・アイン

今やアジアを代表する選手に成長したUAEサッカー界屈指のファンタジスタ。独創的なパスや奇想天外なテクニックを駆使し、”UAE黄金世代”の中心選手として攻撃陣を牽引する。

ここ最近のオマールは所属先のアル・アインでFWとして起用される機会が増えた。試合を通してのパフォーマンスには未だにムラがあるものの、実質的な「0トップ」としてプレーの幅を広げつつある。開催地のハッザーア・ビン・ザーイド・スタジアムはデビュー時から慣れ親しんだ場。日本としては国際経験豊富な長谷部選手、山口選手が試合を通して目を光らせ、彼のペースに持ち込ませないように心掛けたい。

ムハンマド・アブドゥルラフマン(Mohammed Abdulrahman)

ポジション:MF
年齢:28
所属:アル・アイン

前述したオマールの実兄。弟ほどの派手さはなく、むしろ豊富な運動量を生かしたプレーを持ち味とする”労働者タイプ”のマルチプレーヤー。途中出場が予想される代表チームでは攻撃のアクセントをつけるジョーカー的な役割として期待されている。「オマールの兄」というイメージで安易に対峙すると痛い目に遭うだろう。

アリ・マブフート(Ali Mabkhout)

ポジション:FW
年齢:26
所属:アル・ジャジーラ

抜群の得点感覚を誇るUAE代表の得点源。左サイドから裏へ抜け出すプレーが得意で、体幹の強さが一目でわかる走り方からあのクリスティアーノ・ロナウドを連想させる。

近年は所属するアル・ジャジーラでそのゴールセンスを爆発させており、昨シーズンはリーグ戦23試合23ゴール、今シーズンは20試合で驚愕の26ゴールを記録中。国内リーグでは圧倒的な成績を残す一方、ACLや高いレベルの代表戦では本来のパフォーマンスをなかなか発揮出来ない状態が続く。ユース年代から”黄金世代”の盟友オマールから何度もゴールを奪ってきたその才能を発揮出来るか。日本としてはマークの受け渡しを徹底し、サイドから中央に侵入する好みのプレーを消したいところだ。

アーメド・ハリル(Ahmed Khalil)

ポジション:FW
年齢:25
所属:アル・アハリ・ドバイ

昨年行われた日本戦で直接FKとPKで2ゴールを決めた「日本キラー」。今シーズンもアル・アハリ・ドバイで主将として活躍中(17試合12ゴール)だが、今月UAEメディアからライバルクラブのアル・ジャジーラへ年俸1600万UAEディルハム(約5億円)、4年契約で移籍することが報じられた。オマールと並ぶ”UAE黄金世代”の代表的選手であり、10代の頃から活躍するUAE代表の絶対的ストライカー。

右足からのキックは強烈で、遠距離からでもゴールを狙える威力を誇る。また日本ディフェンス陣が1番嫌がるとされるフィジカルを生かしたゴリゴリドリブルも武器。日本としては(距離を問わず)とにかくフリーでシュートを打たさないことが大事。強靭なフィジカルを持つ一方、どういう訳かペナルティエリア内では”極端に倒れやすい”特徴にも注意を払いたい。

※ハリルだが、ここ1ヶ月は怪我で戦列を離れている時間が多かったらしい。今回も招集メンバーに名を連ねているものの、本来のパフォーマンスとは程遠い出来な可能性が予想される。

イスマイル・マタル(Ismail Matar)

ポジション:FW
年齢:33
所属:アル・ワフダ・アブダビ

UAEサッカー界のレジェンド。2003年にUAEで開催されたFIFAワールドユース(現FIFA U-20W杯)に出場し、見事ベスト8入賞、大会MVPを獲得。当時少年だった”UAE黄金世代”の面々に「UAE人でも世界で通用出来る”ことを実証してみせた代表的プレーヤーであり、33歳になった現在もUAE国民から絶大な人気を誇る。

近年はパッとした成績を残せずにいたが、2015年にメキシコ人指揮官ハビエル・アギーレ氏(58)が所属するアル・ワフダの監督に就任した辺りからパフォーマンスが復調。昨シーズンは10番、主将としてフルシーズンを戦い、リーグ3位/ACL出場に貢献した。

かつてほどの凄みはないものの、彼が代表に選出された際はオマールが10番を譲るほど代表メンバーに与える影響は絶大。後半終盤に投入されるとスタジアム全体のボルテージが最高潮に達することも予想されるため、日本としては彼が投入される前に試合を決めたい。

日本代表の戦い方は?

欧州組が中心となるであろう日本代表のスタメンは時差ボケがなく、割と良好なコンディションで試合に臨めると予想。勝利が絶対条件のUAEは積極的に攻めてくる可能性が高いため、ハリルとマブフートの一発に気を付けつつ、落ち着いてボールを回すことが出来れば勝機は十分あるはずだ。ただやはりオマールは要警戒。得点パターンの多くを経由する彼をいかに封じられるか、ボランチ2人の力が試される一戦となるだろう。

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田代選手が移籍した”ウーロンゴン・ウルブズ”とは?リーグで通用するのか?

元日本代表FW田代有三(34)が移籍したオーストラリアのクラブ「ウーロンゴン・ウルブズ」。今回は彼らが一体どんなクラブで、またどういう経緯で田代選手の獲得に至ったのかなど、個人の考察も踏まえながら解説します。

「ウーロンゴン・ウルブズ」とは?

ウーロンゴン・ウルブズ

創設 : 1987年

所属 : ナショナル・プレミアリーグ・サウスウェールズ州(実質的なオーストラリア2部)

ホームスタジアム : ウーロンゴン・ショーグラウンド・スティーラーズ・スタジアム(23,000人収容)

ウーロンゴン・ウルブズはニューサウスウェールズ州イラワラ地方に位置するウーロンゴンを本拠とするクラブです。イラワラは現在オーストラリア国内で最も勢いのある地区とのこと。クラブカラーは赤。クラブ名はコロコロ変わっており、設立当初は「ウーロンゴン・シティFC」、1996年〜2006年までは「ウーロンゴン・ウルブズ」、2007〜08年までは「ウーロンゴンFC」、2009年に「ウーロンゴン・コミュニティFC」、2010〜15年までは「サウス・コースト・ウルブズ」という名前で活動。そしてクラブ創立35周年を迎えた2016年、再びチーム名を「ウーロンゴン・ウルブズ」の名に戻し、エンブレムも一新。新たなステップへと踏み出しました。(理由は後述)

所属するリーグは?

ウーロンゴン・ウルブズが所属するリーグはオーストラリア・ナショナル・プレミアリーグ(通称NPL)。Aリーグとの昇格/降格はなく、いわゆる”セミプロ”的な位置付けとなっています。リーグシステムは

    1stラウンド. 8地域によるリーグ戦
    2ndラウンド. 上位クラブによるプレーオフ
    3rdラウンド. プレーオフ勝者8クラブによるトーナメント

レベルは決して低くなく、特にニューサウスウェールズ州はAリーグ発足前からしのぎを削ってきた強豪クラブがひしめき合っています。ちなみにこのリーグは2014年にソニー・コンピュータ・エンターテイメント・オーストラリアがネーミングライツを取得。以来「プレイステーション4」の名が頭についています。

日本人選手も多くプレーしており、ニューサウスウェールズ州北部リーグのエッジワースFCにはサンフレッチェ広島を率いる森保一監督(48)の次男であるFW森保圭吾選手(23)が在籍中。昨シーズンはチームの年間MVPに選出されました。

クイーンズランド州リーグのブリスベン・ストライカーズにはかつてブラウブリッツ秋田やSC相模原でプレーしたDF大森啓生選手(26)が所属。昨シーズンは攻守に印象的な活躍を見せ、現地メディアから「Aリーグのクラブが獲得に動いている」と大々的に報じられました。

近年のウーロンゴン・ウルブズは?

昨シーズンのウルブズはNPLニューサウスウェールズ州リーグ11位(全12チーム)。ここ数年はなかなか2ndラウンドに進めないシーズンを送っています。更に同リーグには昨シーズンのNPL全体の優勝クラブであるシドニー・ユナイテッド58FCの壁が高く立ち塞がり、決勝ラウンドへ進むにはかなりの躍進が必要とされているのが現状です。

そんな中、ウルブズは2016年、「将来的なAリーグ参入を目指す」との意思を発表しました。

オーストラリア・サッカー協会は将来的なAリーグ拡大に意欲を見せており、その候補として名乗りを挙げたと当時は大きなニュースになりました。ところがその後レッドブル・ザルツブルグなどの経営で有名なオーストリアの飲料メーカー”レッドブル社”、中国の不動産大手企業を中心としたグループなどが次々と参戦の意思を表明。”ライセンスや資金面等厳しい制約があるAリーグはどのチームを選ぶのか”と注目が集まっています。

田代選手のウルブズでの役割とは?リーグで活躍できるか?

日本でも話題となった田代選手の移籍ですが、個人的な見解としてはウルブズ側の「Aリーグ参入へ向けての対外的なアピール」の意味合いが強いように感じています。あくまで憶測ですが、日本代表にも選出された経歴を持つ選手を獲得し、クラブの対外的な評価を上げるための獲得という側面が強いのかもしれません。

一方でもちろん戦力として期待されていることも間違いないでしょう。田代選手はスピードに定評のある元U-20オーストラリア代表FWジョシュ・マクドナルド(21)の相方としてCFのポジションでプレーするのでは、と予想しています。

※田代選手とコンビを組むことが予想される元U-20オーストラリア代表FWジョシュ・マクドナルド(21)。かつてAリーグのウェスタン・シドニー・ワンダラーズでプレーした経歴を持つウーロンゴンのエースストライカーです。

Jリーグよりもフィジカル面で勝るオーストラリアの地で彼の身体の強さが「ストロングポイント」として通用するかは未知数ですが、経験に裏打ちされたポストプレーやゴールセンスはまだまだ健在。今後の活躍やクラブの意向次第ではAリーグでプレーする可能性もあるだけに、今後の彼の活躍に期待が集まります。

元鹿島のオズワルド・オリヴェイラ氏、蓄えていたヒゲをバッサリ剃る

07〜11シーズンまで鹿島アントラーズで指揮を執ったブラジル人指揮官オズワルド・オリヴェイラ氏(66)。鹿島退団後、フラメンゴやコリンチャンスなどを経て、現在はカタール・スターズリーグの古豪アル・アラビ・ドーハで監督を務めている。

オリヴェイラ氏がカタールへやってきたのは今年1月。就任当初はかつての凛々しい風貌そのものだった。

ところがそれから約1カ月後、やや伸びていたヒゲが伸び、ハリウッドの映画監督さながらの出で立ちに変貌する。

そして現在のオリヴェイラ氏がこちら。ヒゲをバッサリ剃り、元の姿に戻ってしまった印象。1月〜2月にかけて何かワイルドになりたい気持ちが爆発していたのだろうか。何とも気になるところだ。

清水が獲得に動いている”チアゴ・アルベス”とは?

清水エスパルスが獲得に動いているとされるアル・ヒラルのブラジル人FWチアゴ・アルベス(24)。彼は一体どんな選手で、どのようなキャリアを歩んできたのか。詳しく解説します。

1 2015年にペナポレンセSCから浦項スティーラーズへ移籍

2011年にブラジルの名門サントスFCでデビューしたチアゴ・アルベスですが、サントスで出場したのはたったの9試合のみ。以降はブラジルの中堅クラブでレンタル移籍を繰り返します。そしてペナポレンセ在籍中の2015年、韓国の名門浦項スティーラーズへ移籍。当時の浦項はファン・ソンホン氏(現FCソウル監督)の意向で外国人補強に消極的な姿勢がとられており、いわば「掘り出し物があれば」的な補強として考えられていました。実際浦項では途中出場が多く、25試合4ゴールと無難な成績を残します。

2 2016年に城南FCへ移籍。大ブレイクへ

チアゴ・アルベスは2016年、浦項での活躍が目に留まった同リーグの城南FCへ移籍します。城南FCでは主力選手として大ブレイクし、19試合13ゴールと大爆発。当時の得点ランキングトップを走る活躍を見せます。この活躍には現地の関係者も驚き、「Kリーグ最大のサプライズ」として大きく報じられました。

3 移籍を巡るドタバタ劇

城南FCの大エースとして活躍したチアゴ・アルベスですが、城南加入から僅か半年後の2016年7月、突然UAE1部リーグのアル・ワフダへ引き抜かれます。韓国メディアにて報じられた移籍金は300万ドル(約3億円)。当時のUAEメディアでは彼がアブダビの空港に降り立ち、クラブのタオルマフラーを高々と掲げた写真、メディカルチェックを受ける写真などが次々と投稿されました。

ところが翌月、今度はサウジアラビア1部リーグの名門アル・ヒラルが「チアゴ・アルベスの獲得に成功した」と発表します。

サウジアラビアメディアによると、

彼の保有権は城南FCではなく、浦項へ加入する前に在籍したペナポレンセSCにあった。

とのこと。この事実はアル・ワフダ、城南FC側も把握していなかったとの噂もあり、当時のアジア移籍市場は騒然となりました。結局チアゴはアル・ワフダより100万ドル高い移籍金400万ドル(約4億4000万円)、3年契約でアル・ヒラルへ移籍します。
※その後、得点源を失った城南FCは一気に低迷。クラブ史上初の2部へ降格することに..

4 サウジでの不調。韓国復帰へ??

アル・ヒラル移籍を果たしたチアゴ・アルベスですが、サウジアラビアリーグでは全く活躍出来ず、僅か3ヶ月間の間で戦力外扱いのレッテルを貼られます。監督が元横浜マリノスのアルゼンチン人指揮官ラモン・ディアス氏(57)に代わってからはUAEリーグで破竹の勢いを見せていたシリア代表FWオマール・ハルビン(23)を獲得。チアゴは登録外となり、クラブから移籍先を探すよう求められることに。”活躍出来なかったら徹底的に干す”中東クラブの特徴ですね。

その後、自身が名声を掴んだ韓国クラブへの移籍話が浮上。韓国メディアからはエースのブラジル人MFレオナルド(30)をUAE1部リーグのアル・ジャジーラへ引き抜かれた全北現代が有力候補として挙げられます。ただ当初フリーと思われていましたが、後に「チアゴはまだアル・ヒラルと契約しているのでは?」との疑念を韓国メディアが報道。結局定かではないまま時は流れ、全北は利き足、ポジション共にチアゴと共通するブラジル人FWマゾーラ(27・元浦和)を中国2部クラブから獲得。以降チアゴの話題はどのメディアからも報じられなくなりました。

5 チアゴは清水で活躍出来るのか?

チアゴ・アルベスは180cmと長身で左利きのストライカー。”180cm”ですが、サイズを生かしたプレーよりもドリブル突破を得意とするタイプの選手です。左足のキックは正確で、浦項、城南FC在籍時代はセットプレーのキッカーも務めていました。

一方継続的に安定したパフォーマンスを披露しているかに関しては大きな疑問が残ります。結局彼が活躍したのは城南FCでの1年だけ。その1年が”圧倒的”だったのは事実ですが、過剰な期待をするのは酷なのでは?と思います。

個人的には彼を城南時代の「ストライカー」よりも浦項加入時の際に紹介された「アタッカー」とみなした方が良いかもしれません。アル・ヒラル時代はゴールのみを求められて苦しんだ感がありますが、元々の彼はアタッカー。局面打開力には定評があるので、右サイドからのカットインからのチャンスメイクに期待したいところです。

ACL2017展望(西地区編)

いよいよ今月から始まるアジア・チャンピオンズリーグ2017。日本勢(鹿島、浦和、川崎、ガンバ)の目標はもちろん優勝だろう。

巷では今年も大型補強を敢行した中国クラブ、毎年安定したパフォーマンスを見せる韓国クラブら「グループステージを戦うライバル」に関するニュースを多く耳にする。だがACL決勝で対戦するのは彼らではない。そう、西アジアのクラブなのだ。

そこで今回は「日本勢最後の敵」となるであろう西地区のグループ展望を予想してみた。各クラブには日本ゆかりの選手や監督、欧州リーグで活躍した選手達が多く在籍している。ACLに出場しないクラブのサポーターの方もフツーのサッカーファンの方も、皆が楽しめる内容となっている。ぜひご覧ください。

 

グループA

アル・アハリ・ドバイ
(UAE)

ロコモティフ・タシュケント
(ウズベキスタン)

アル・ターウン
(サウジアラビア)

エステグラル・テヘラン
(イラン)

 

<展望>

一昨年のファイナリスト、アル・アハリ・ドバイが中心のグループになりそう。昨年ベスト4に進出したウズベクの雄ロコモティフ・タシュケント、初出場のアル・ターウン、イランの名門エステグラル・テヘランは三つ巴の争いが予想される。

 

<アル・アハリ・ドバイ>

昨シーズンのUAEリーグ王者。チームを率いるのは2000年に当時のジェフ市原でDFとしてプレーしたルーマニア人のコズミン・オラロイ氏(47)。

 

ブラジル代表MFエヴェルトン・リヴェイロ(27)、「日本キラー」ことUAE代表FWアーメド・ハリル(25)、上海上港からレンタル中のガーナ代表FWアサモア・ギャン(31)ら西アジア屈指の豪華な攻撃陣を擁し、更に今冬はアル・ダフラで孤軍奮闘していた元セネガル代表FWマヘテ・ディオップ(28)を電撃獲得。身体能力抜群のストライカーがまた一人加わったことで多彩な攻撃パターンが追加された。

彼らの唯一の弱点はディフェンス陣。天津权健に引き抜かれた韓国代表DF/MFクォン・キョンウォン(25)の穴が埋まるかが飛躍のポイントだ。

 

 

ロコモティフ・タシュケント

昨シーズンのウズベク・リーグ王者。ウズベキスタンの国営鉄道会社が運営するクラブであり、近年国内外の大会においてブニョドコル、パフタコールら国内の強豪クラブと対等に肩を並べる活躍を見せている。
前回大会はベスト16でサウジアラビアの名門アル・ヒラルに勝利。アル・アインに敗れたものの、見事ベスト8に輝いた。

 

その活躍もあり、今シーズンはウズベキスタン代表FWテムルフジャ・アブドゥホリコフ(25)ら主力選手が他の西アジアクラブへ流出。一番の痛手はウズベキスタン代表の重鎮MFセルゲル・ジェパロフ(34)。あろうことか今年1月にグループリーグで同組に入ったエステグラル・テヘランへ移籍してしまった。
※ジェパロフのその後はエステグラルの項目にて記述

昨シーズンほどの躍進はあまり期待できないが、GKイグナティ・ネステロフ(33)、MFティムル・カパーゼ(35)ら長年ウズベキスタン代表をけん引するベテランは未だに健在。グループ突破のカギは昨年途中に鳴り物入りで加入するも期待外れに終わったトルクメニスタン代表FWアルトゥール・ゲヴォルキアン(32)。果たして本番までに本調子を取り戻せられるか。

 

 

アル・ターウン

サウジアラビア中部に位置するブライダ市を本拠とする中堅クラブ。近年はあまりパッとしなかったが、昨シーズンのサウジアラビア1部リーグで4位と大躍進。クラブ史上初となるACL出場権を手にした。

しかし昨夏にポルトガル人指揮官ホセ・ゴメス氏(46)、「フリーキック・マスター」ことサウジアラビア代表MFアブドゥルマジェド・アル=ルワリ(30)、元カメルーン代表FWポール・アロオ(32)ら主軸が国内や他の中東クラブへ流出。彼らの移籍金で代替選手を補強するも、波に乗れないシーズンを送っている。

現在はかつてスペイン1部のエスパニョールなどを率いたルーマニア人指揮官コンスタンティン・ガルカ氏(45)の元、チームの立て直しの真っ最中。注目は今年1月にフランス2部リーグのスタッド・ラヴァルから期限付き移籍で獲得したフランス人FWアラサン・エンディアエ(25)。同じく1月に加入した元ルーマニア代表MFルチアン・スンマルテアン(36)とのコンビが機能すれば番狂わせも期待できる。

 

 

エステグラル・テヘラン

イランサッカー界を代表するクラブ。クラブカラーは青で、同じく名門のペルセポリス・テヘラン(クラブカラーは赤)との「テヘラン・ダービー」はアジアサッカー界屈指の熱気を誇ることで知られる。

 

昨シーズンはまさかのリーグ3位。今シーズンは2013年に川崎フロンターレでプレーしたブラジル人DFロブソン(22)らを補強するも、現在首位のペルセポリス・テヘランに勝ち点13差の3位と元気がない。

巻き返しを図ろうと今冬はロコモティフ・タシュケントからウズベキスタン代表MFセルゲル・ジェパロフ(34)、マシン・ザジ・ダブリーズからイラン代表MFアンドラニク・ティムリアン(33)を獲得。ところがその直後にかつて所属したモロッコ代表MFアディル・チヒ(28)への給与未払いが発覚。FIFAから今冬の補強禁止処分を受けてしまう(その後ジェパロフは同リーグのセパハンへ、ティモリアンはナフト・テヘランへそれぞれ移籍)。プレーオフでは元スペイン代表MFシャビ(37)擁するアル・サッドを下すも、課題は山積みだ。

 

 

グループB

エステグラル・フーゼスターン
(イラン)

アル・ジャジーラ
(UAE)

レフウィヤ
(カタール)

アル・ファテー
(サウジアラビア)

 

<展望>

現在UAE1部リーグ首位を走るアル・ジャジーラ、同じくカタール・スターズリーグ首位のレフウィヤの突破が有力。イラン王者エステグラル・フーゼスターン、久々のACL出場となったアル・ファテーはリーグ戦で苦戦中。前述の2チームと比較すると大きく戦力値が落ちる。

 

 

エステグラル・フーゼスターン

イラン西部の都市、アフワズに本拠を置く地方クラブ。これまで表立った成績を残したことがなかったこのクラブが脚光を浴びたのは昨シーズン。なんと並み居る強豪クラブを押しのけ、見事イラン1部リーグ優勝を達成してしまったのだ。その躍進は当時イングランドで似た快挙を成し遂げたクラブになぞられ、以後「イランのレスター・シティ」と呼ばれることが多くなった。

「奇跡の優勝」以降はグループAのアル・ターウンと同様、草刈り場と化した印象。イラン人指揮官アブドゥラー・ヴェイシ氏(46)、ブラジル人GKフェルナンド・リヴェイロ(32)、イラン代表FWラヒム・ゾハイウィ(27)らが次々と移籍。現在行われているリーグ戦でも中位を彷徨っており、かつての勢いはほぼなくなってしまった。

グループ突破のカギとなるのは既存戦力の奮起か。当時の躍進を支えたのはモハメド・タイェビ(30)、ダニエル・マヒニ(23)の両イラン代表DFの粘り強い守備からのカウンター攻撃。番狂わせを起こし、ACLの舞台でも「奇跡」を起こせられるか注目だ。

 

 

アル・ジャジーラ

昨シーズンのUAEカップ王者。アジアでのタイトルこそないものの、今シーズンはアジア制覇に向け積極的な補強を敢行。近年安定した成績を残すUAE勢の中でも今最も勢いのあるクラブだ。

チームを率いるのはかつてバルセロナなどで助監督を務めたオランダ人指揮官ヘンク・テン・カテ氏(62)。彼が標榜する両ウィングを起点とする幅の広いサッカーが功を奏し、今シーズンは順調に勝ち点を重ねている。

 

チームのエースはUAE代表でも活躍するFWアリ・マブフート(26)。中東屈指のスピードとドリブル突破を誇るアタッカーを、モロッコ代表MFムバラク・ブスファ(32)が後方からサポートする。今冬に全北現代から加入したMFレオナルド(30)ら新戦力も順調にクラブの戦術にフィット。UAE代表DFファレス・ジュマー(28)、ロンドン五輪でのプラカード騒動で物議を醸した韓国代表MFパク・ジョンウ(27)らで構成されるディフェンス陣も盤石。今のところ穴らしい穴は見当たらない。

 

 

レフウィヤ

昨シーズンのカタール・カップ王者。13‐14、14‐15シーズンはスターズリーグ連覇を果たしており、アジアでの経験も豊富である。

 

チームのエースはかつてスペイン1部リーグのグラナダで活躍したモロッコ代表FWユセフ・エル=アラビ(30)。リーグ戦ではここまで3度のハットトリックを含む21得点(15試合)と大爆発中。ACLでもその攻撃センスは大きな脅威となるだろう。また「韓国のメッシ」こと韓国代表MFナム・テヒ(25)も健在。クラブ在籍5年目を迎え、鋭いドリブル突破を武器に攻撃陣のけん引役を担う。

かつてモロッコ代表に召集された経歴を持つカタール代表GKアミン・ルコント(26)、そのルコントらと代表で正GKを争うセネガル出身のGKカシム・ブーラン(31)、ブラジル出身で2013年にカタール国籍を取得したMFルイス・ジュニオール(28)、同じく2013年にカタール国籍を取得したアルジェリア出身の長身MFカリム・ブディアフ(26)、ガーナ国内で将来を嘱望されながらも若くしてカタールへ渡ったFWモハメド・ムンタリ(23)など、国外出身者が多数を占める「外様集団」。目指すは悲願のアジアタイトルだ。

 

 

アル・ファテー

リーグ3位のアル・イテハド・ジェッダがクラブの法務・財務部門でACLライセンスを取得出来なかったため、リーグ5位ながら「棚ボタ」でPO権を果たしたサウジの中堅クラブ。POではウズベキスタンのナサフ・カルシを下す波乱を巻き起こした。

しかし現状は非常に厳しい。今シーズンは開幕直後から低空飛行が続き、現在はなんと降格圏内の13位。事態を打開しようと選手を大幅に入れ替えたクラブの決断は吉と出るだろうか。新戦力の元チュニジア代表MFアブデルカデル・ウェスラティ(25)らが活躍出来なければACL躍進はおろか、2部リーグ降格も現実味を帯びそうだ。

 

グループC

アル・アハリ・ジェッダ
(サウジアラビア)

ゾブ・アハン
(イラン)

アル・アイン
(UAE)

ブニョドコル
(ウズベキスタン)

<展望>

サウジアラビア1部で安定した成績を残し、”怪物”FWアル=スーマ擁するアル・アハリ・ジェッダ、”天才”MFオマール・アブドゥルラフマン擁するアル・アインがグループ突破の大本命。ゾブ・アハン、ブニョドコルは曲者クラブとして番狂わせを狙う。

 

 

アル・アハリ・ジェッダ

サウジアラビアを代表する名門クラブの一つ。今回はサウジ王者の称号を引っ提げ、2年連続グループステージ敗退の汚名返上に燃える。

チームの絶対的エースはシリア人FWオマール・アル=スーマ(27)。193㎝の長身を生かしたヘディングやポストプレーの他、無回転FKや弾丸ミドルなど多種多彩なゴールパターンを持ち、ここまでサウジリーグ通算60試合67ゴール。シリア協会とのトラブルにより代表シーンには姿を表さないが、今や誰もが認める「中東No.1ストライカー」だ。

 

この大エースを「ギリシャのメッシ」ことギリシャ代表MFヨアンニス・フェトファツィディス(26)、サウジアラビア代表MFムスタファ・アル=バッサス(23)、イラク代表MFサアド・アブドゥルアミール(25)ら個性豊かな2列目が支える。DFオサマ・ハウサウィ(32)が抜けたディフェンス陣とここ一番での勝負弱さを乗り切れられるかが決勝進出のカギとなるだろう。

 

 

ゾブ・アハン

過去何度もJクラブと対戦したセパハンと同じイラン中部の都市、イスファハーンを本拠とするクラブ。前回大会は強豪レフウィヤを押しのけグループステージを見事1位突破。ベスト16でこの後紹介するアル・アインに敗れている。

絶対的なエースこそ不在だが、イランカップを2連覇した勝負強さは本物。大ベテランのMFメフディ・ラジャブザデー(38)、MFガセム・ハダディファル(33)ら地味ながら経験豊富なベテラン選手の元、前回同様「曲者クラブ」として波乱を巻き起こしたい。

 

 

アル・アイン

前回大会のファイナリスト。決勝では優勝した全北現代をあと一歩まで追い詰めるも、ブラジル人FWドウグラス(30)のPK失敗が尾を引き、ホームの地で涙を飲んだ。 クラブの中心は引き続きUAE代表MFオマール・アブドゥルラフマン(25)。「天才」と評されるボールテクニックやパスセンスに加え、近年はゴールへの意識も増した。左サイドで特大の違いを作り出すブラジル人MFカイオ(22)、負傷から復帰したUAE代表MFアメル・アブドゥルラフマン(27)ら中盤の構成力に関しては西アジア屈指の陣容を誇る。

 

彼らの課題はチームマネジメントと絶対的なストライカー不足だ。2月に就任したクロアチア人指揮官ゾラン・マミッチ氏(45)の元、再び動き出したチームだったが、2/9のリーグ戦で格下のディーヴァ・アル・フジャイラ相手に1-2で敗戦。リーグ優勝は極めて難しい状況となった。ドウグラスに代わり1トップを務めるサウジアラビア代表FWナセル・アル=シャムラニ(33)も未だノーゴール。このままチーム作りに手間取っていると思わぬ肩透かしを食らう可能性も十分ありうる。

 

 

ブニョドコル

2000年代後半からアジアサッカー界で輝き続けるウズベキスタンの強豪クラブ。近年はやや成績を落としているが、アジアでの勝負強さは健在。今大会もPOでマリ1代表MFセイドゥ・ケイタ(37)擁するアル・ジェイシュ(カタール)相手に激闘の末勝利し、10年連続の本大会出場権を獲得した。

 

ここ数年はほぼ毎年のように主力を他クラブに引き抜かれており、今シーズンも元クロアチア代表DFユリチャ・ブリャト(30)がライバルのパフタコール・タシュケントへ、日本人佐藤穣(25)がカタールのムアイザルSCへそれぞれ移籍。苦戦は必至だが、FKブハラから獲得したモルドバ代表FWヴァディル・セミルタン(29)、ウズベキスタン期待のタレントFWエルドル・ショムロドフ(21)らの奮起に期待がかかる。

 

 

グループD

アル・ラーヤン
(カタール)

アル・ヒラル
(サウジアラビア)

ペルセポリス・テヘラン
(イラン)

アル・ワフダ・アブダビ
(UAE)

<展望>

歴史と伝統のあるクラブが揃った今大会屈指の「死の組」。経験豊富なベテラン選手達が繰り広げる白熱した戦いには要注目。また4クラブ中3クラブの指揮官が日本と縁を持っており、日本のサッカーファンにとっては一番興味を引きやすいグループである。

 

 

アル・ラーヤン

昨シーズンのカタール・スターズリーグ王者。3年前に2部リーグ降格を経験するも、圧倒的な成績を見せ1年で1部復帰。翌年の1部でも違いを見せつけ昇格1年目ながらリーグ優勝を達成した「不屈の名門クラブ」だ。

昨年9月に2部時代からクラブを支えたウルグアイ人指揮官ホルヘ・フォッサーティ氏(64)がカタール代表監督に就任。後任にはかつてヴィッセル神戸などでプレーしたデンマーク人指揮官ミカエル・ラウドルップ(52)が就任した。

 

チームをけん引するのは日系ブラジル人ながらカタール国籍を取得したMFロドリゴ・タバタ(36)、エスパニョールで活躍した元スペイン代表FWセルヒオ・ガルシア(33)、ウルグアイから帰化したカタール代表FWセバスティアン・ソリア(33)らベテラン陣。代表チームでも活躍するタバタやソリアのコンディション管理がクラブ躍進のキーポイントとなりうるだろう。

 

 

ル・ヒラル

言わずと知れた中東を代表する名門クラブ。サウジリーグでは13回の優勝を誇るが、アジアレベルでは2000年のアジアクラブ選手権での優勝以来タイトルから遠ざかっている。前回大会はベスト16でウズベキスタンの伏兵ロコモティフ・タシュケント相手にまさかの敗戦。今大会は各セクションに代表クラスの選手を揃え、盤石の体制で挑む。

5年振りに帰還したDFオサマ・ハウサウィ(32)、MFアブドゥルマジェド・アル=ルワリ(30)、マジェド・アル・ナジュラニ(23)ら異例ともいえる大補強を行ったヒラルだが、一番の補強はアルゼンチン人指揮官ラモン・ディアス氏(57)だろう。Jリーグ初代得点王としても知られる百戦錬磨の彼が勝者のメンタリティーを植え付けたことで成績が急上昇。クラブが長年抱えてきた「ここ一番での勝負弱さ」が解消されつつある。

 

サウジアラビア代表MFナワフ・アル=アビド(27)、加入以来不調気味だったブラジル人FWレオ・ボナティーニ(22)ら攻撃陣もディアス就任以降復調の気配が。選手層では西地区屈指。難敵揃いのグループD中でも頭一つ抜けた存在だ。

 

 

 ぺルセポリス・テヘラン

グループAで紹介したエステグラル・テヘランと共にイラン・サッカー界をけん引する名門クラブ。歴代のイラン代表選手が在籍するクラブ事業の他、2013年にはイラン初の体育大学「ペルセポリス大学」を開校。公式TVチャンネル、飲料、レストラン運営も手掛けるなど多種多様な活動でも知られている。

 

アル・ヒラルと同様に国内の代表選手が多く在籍する。中でも注目はセンターラインまで届く驚異的なスローイング力を持つイラン代表GKアリレザ・ビランファンド(24)、昨シーズ、リーグ得点王に輝いたイラン代表FWメフディ・タレミ(24)。働き盛りの若手選手をイラン代表で長年主力として活躍するDFジャラール・ホセイニ(35)、元ウクライナU-21代表DFオレクシー・ポリャンスキー(30)ら経験豊富なベテラン陣が支える陣容は高い安定度を誇る。

 

チームを率いるのはイラン代表監督として2006年ドイツW杯に出場したセルビア人指揮官ブランコ・イヴァンコヴィッチ氏(62)。今年1月には代表選手が参加する国内合宿の日程についてカルロス・ケイロス現イラン代表監督(63)と真っ向から対立し話題を呼んだ。昨シーズンはリーグ2位に終わったものの、現在は2位に大きく差をつけ首位を独走中。「イランサッカーの重鎮」の元、1991年以来のアジアタイトルを目指す。

 

 

アル・ワフダ・アブダビ

UAEの首都アブダビを本拠とするクラブ。昨シーズンはリーグ3位に入り、POでヨルダンのアル・ワフダードを下し本大会出場を決めた。 この躍進の立役者は監督を務めるメキシコ人指揮官ハビエル・アギーレ氏(58)。日本代表監督解任から約5ヵ月後に就任したワフダでは持前の熱い指導法で選手達のハートを掴んだ模様。副審に暴力を振るうなど熱くなるクセは相変わらずだが、頻繁に監督交替が起きるUAEサッカー界でも評価を確立している。

 

アギーレ氏と共にクラブを支えるのがUAE代表FWイスマイル・マタル(33)。2003年に行われたU-20W杯でMVPを受賞したUAEサッカー界の伝説的選手で、昨年代表に召集された際にMFオマール・アブドゥルラフマン(25)が進んで10番を譲ったというエピソードも。元チリ代表MFホルヘ・バルディビア(33)、ハンガリー代表MFジュジャーク・バラージュ(30)、アルゼンチン人FWセバスティアン・タグリアブエ(31)らと魅惑的な攻撃陣を形成する。

久々にアジアの舞台に戻ってきたことで監督・選手のモチベーションは高い。名門揃いのグループだが、旋風を巻き起こせられるか。

磐田の練習に参加中の「コン・ハメド」とは?

今週ジュビロ磐田のトライアルに参加していると報じられた元コートジボワールU-23代表FWコン・ハメド(29)。かつて鳥取でプレーしていたストライカーは今日までどこで何をしていたのか。

鳥取退団後、欧州移籍を画策。ルーマニアリーグへ

鳥取退団後、ハメドは欧州移籍を目指し渡欧。ブルガリアのクラブのトライアルに参加した後、ルーマニア2部リーグのアカデミカ・アルジェシュ(現在は”FCアカデミカ・クリンチェニ”に改名)へ移籍した。

2部クラブで活躍。1部昇格クラブへ移籍

アカデミカで主力選手として活躍したハメドは翌年、1部リーグに昇格するFCヴォルンタリに引き抜かれる。ヴォルンタリでは10番をつけチームのエースとしてプレー。地元ファンからは「黒いマラドーナ」と呼ばれていたという。なぜ今時メッシでないかは不明だが、がっしりした体型から由来されたと思われる。

※名門ステアウア・ブカレスト戦でのハメドのゴール

ルーマニアで評価を高めUAEへ→不遇の時代へ

ヴォルンタリではリーグ31試合5ゴールと好パフォーマンスを維持。このまま来シーズンも所属すると思われたが、ここでの活躍に目をつけたUAE1部リーグのディーヴァ・アル・フジャイラが好条件でオファー。結果ハメドは欧州から再びアジアのリーグへ。昨年7月のことだった。

その後ハメドはデーヴァの一員として数試合に出場するも、その後すぐに登録から外されるハメに(この文は”ハメド”と少しかけている)。というのもこのデーヴァ・アル・フジャイラというクラブは1部に昇格したばかりのクラブであり、残留に向けて外国人選手を早く入れ替える可能性を持ったクラブだったのだ(その後このクラブはわずか半年で外国人選手を総入れ替えしている)。よってハメドは約半年間、移籍することが出来ず「飼い殺し」の状態だった。

今のコンディションは?

気になる彼の現在の状態だが、UAEの知人曰く「ケガはしていないのでは?」とのこと。あくまでクラブに馴染めずに登録を外されたようで、コンディション面に問題はなさそうだ。問題なのは一にも二にも試合勘だろう。果たして「黒いマラドーナ」は日本で再び輝けられるだろうか。